泌尿器科専門専門医3名体制、最新の結石治療機器を整備するいぶり腎泌尿器科クリニックで、尿路結石を安心治療。

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尿路結石について

結石を部位別に見ますと、腎結石・尿管結石・膀胱結石にわけられ、
まれに尿道結石もみられます。
多くの尿管結石では、まず痛みをコントロールし、
ついで投薬などで自然排石を期待します。
「石」対する手術的治療は、現在は殆どが非観血的で
侵傷の少ない方法がとられます。
坪院長
院長
質問者
質問者
質問者

尿路結石について教えてください。

坪院長

はい。男性で100人に9人、女性で100人に4人が罹(かか)り、さらに約50%が再発するとされる「石」は泌尿器科で最も多くみられる疾患のひとつです。
症状・尿所見などから「石」を疑えば、腹部レントゲン・CT・排泄性腎盂尿管造影・エコーなどで診断をします。

質問者

結石の種類と症状はどういうものですか?

坪院長

結石を部位別にみると、図のようになります。腎結石・尿管結石・膀胱結石にわけられ、まれに尿道結石もみられます。尿管結石による強烈な腹~背部痛(疝痛発作)が典型的症状ですが、腎結石では無症状で偶然指摘されたり、ただ血尿だけが症状の事もあります。また尿管結石が膀胱近くに落ちて来ると「膀胱炎症状」で受診される方もいます。 膀胱結石では血尿.尿混濁を伴う排尿障害が殆どのようです。また、まれに結石が尿道にはまり、尿がでずらくなって初めて判る場合があります。

尿路結石図1

質問者

治療はどのように行われますか?

坪院長

「石」の成分はその80%以上がカルシウム含有結石であり、これは薬で溶かすことができません。 (尿酸結石・シスチン結石など一部の結石のみが薬で溶ける「石」です)従って多くの尿管結石では、まず痛みをコントロールし、ついで投薬などで自然排石を期待します。
ただし結石が1cmを越えると排石が難しいとされ、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)や尿道を経由して尿管に細い内視鏡を通して結石を取り出してくる尿管鏡下結石破砕術(TUUL)が行われます。腎結石は体外衝撃波結石破砕術(ESWL)で治療するのが一般的です。膀胱結石は経尿道的内視鏡下摘除術が行われます。このように「石」対する手術的治療は開腹手術ではなく、現在は殆どが非観血的で侵傷の少ない方法がとられています。

尿路結石図2

尿路結石図3

質問者

結石の再発率は約50%ととても高いということですが。

坪院長

特殊な遺伝的疾患が原因の場合を除き、結石の約80%がカルシウム含有結石、約5%が尿酸結石です。カルシウム含有結石は尿中でカルシウムとシュウ酸という物質が結合して結石を作ります。一方で、尿中のカルシウムはクエン酸という物質と結合して水溶性となり、尿中カルシウム濃度を下げて結石形成を抑制します。

質問者

やはり食生活に関連してくるのですか?

坪院長

カロリー・脂肪などの過剰摂取による内蔵脂肪の蓄積(メタボリックシンドローム)は身体を酸性の状態に傾け、腎から尿へのカルシウム排泄を増加させます。
一方、身体の酸性化はクエン酸の体内消費を増加させて尿中排泄が減少し、結石形成を促進することになります。また動物性たんぱく(プリン体)の過剰摂取は尿酸を上昇させ、また身体の酸性化、それに続く尿の酸性化をきたして尿酸結石の形成を促進させる結果となりますが、逆に尿をアルカリ化することで尿酸結石を溶解することが可能です。

質問者

ではカルシウムやシュウ酸に気をつければいいのでしょうか。

坪院長

尿中でカルシウムと結合して結石を作るシュウ酸は、ほうれん草・チョコレート・たけのこなどに多く含まれており、経口的に取り込まれて腸管内でカルシウムと結合して便中に排泄されますので、逆に力ルシウム摂取が少ないとシュウ酸はいったん血中に吸収された後、尿中に排泄されてシュウ酸が増加し結石形成を促進する結果となります。従ってカルシウム摂取はある程度必要(一日に牛乳にして3~4杯・600~800mg)です。シュウ酸の摂取は通常の量では問題ありません。

質問者

つまり内臓脂肪が蓄積する生活に気をつけるということですね。

坪院長

結局、身体の酸性化を防いで(メタボリックシンドロームに気をつけて)尿のアルカリ化を図ることがカルシウム含有結石.尿酸結石の形成抑制につながります。以上をまとめますと、水分を多めに取って尿中のカルシウム、尿酸、シュウ酸をうすめるとともに、メタボリックシンドロームに気をつけて身体の酸性化を防ぐことが尿路結石の発症予防に最も重要だと言えるようです。

質問者

ありがとうございました。

※上記内容は当院『季刊誌いぶりぶ』過去記事に基づきます

診療科目

泌尿器科では、副腎・腎、尿管、膀脱・前立腺等の後腹膜臓器と
尿道・陰茎・睾丸・副睾丸などを扱います。

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